取引先からの何気ない一言や、久しぶりに自社サイトを開いた瞬間に「うちのホームページ、ずっと更新していない」と、その古さに気づいた方もいることでしょう。更新が必要とは思いつつ、日々の業務に追われて後回しになっている会社も多いようです。
実は、ホームページを古いまま放置しておくと、見た目の印象が悪くなるだけでなく、顧客からの信頼低下や検索順位の低下、さらにはセキュリティ被害にまでつながる可能性があります。
この記事では、自社サイトが「古いまま」だと起こる問題や、リニューアルだけに頼らない対応の選択肢までを紹介します。
ホームページに関してお悩みの方は小林洋行コミュニケーションズにご相談ください。

ホームページが古いままだと何が問題?

ホームページを古いままにしておくと、「信頼の低下」「検索順位の低下」「セキュリティ被害」の3つのリスクが生じる可能性があります。
情報の古さは、顧客の信頼を下げるだけではありません。検索エンジンのGoogleからの評価も下がり、検索結果に表示されにくくなります。また、悪意のある第三者からの不正アクセスの被害に遭う可能性もあります。
顧客の信頼が低下する
例えば、会社の所在地・電話番号・営業時間などの基本情報が古いままだと、それだけで信用度が下がってしまいます。
数年前のお知らせしか載っていない会社を見て、「この会社は今も営業しているのかな」と感じたことがある方もいるでしょう。
採用活動にも悪影響を及ぼす可能性
求職者は気になる企業を見つけると、求人媒体だけでなく、その会社のホームページも確認する傾向があります。
そこで目にしたホームページが何年も前のデザインのままだと、「いろいろと古い会社なのかもしれない」という印象を与えるおそれもあります。
Googleでの順位が下がる
Googleは、ホームページのスマホ版を中心に内容を確認しています。そのため、スマホで正しく表示されない、文字が極端に小さいといった状態は、検索から訪れる人にとっても使いにくいホームページになり、Googleから「不親切なサイト」と判断される可能性があります。
検索順位の低下は少しずつ進むこともあり、気づいた時には大きく順位を落としているケースもあります。
「以前は問い合わせがあったのに最近減ってきた」という場合、ホームページの古さが一因になっている可能性もあります。
セキュリティのリスクが高まる
ホームページを古いままにすると、サイトの改ざんや乗っ取りなど、セキュリティ被害を受けるリスクがあります。
特に注意したいのが、WordPressなどのCMSです。CMSとは、専門的な知識がなくてもホームページを更新できる仕組み・システムのことです。
こうしたシステムは、時間がたつとセキュリティ上の弱点が見つかることがあります。これを「脆弱性(ぜいじゃくせい)」といいます。古いバージョンのまま使い続けると、その弱点を悪用され、第三者にホームページを書き換えられたり、不正に操作されたりする可能性があります(※)。
さらに、被害を受けたホームページを元に戻すには、調査や復旧作業が必要になり、数十万円以上の高額な費用がかかる場合もあります。
(※)出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA) 「WordPressの脆弱性対策について」2026年7月22日
ホームページの古さをチェックするポイント

ホームページの見え方や動作などを確認すれば、自社サイトの古さをおおよそ判断できます。
以下の点に複数当てはまる場合は注意が必要です。
見た目で感じる古さ
- スマホで開くとPC用画面が縮小表示され、文字が小さい
- 画質の粗い写真、引き伸ばされてぼやけた画像
- 立体的で光沢のあるボタン、虹色グラデーションなどの古い装飾
- 点滅するGIFアニメ、訪問者カウンターが設置されている
記載内容で感じる古さ
- お知らせの最新記事が数年前で止まっている
- 営業時間・定休日がGoogleマップの情報と異なる
- コピーライトの年号が古いまま(©2018など)
ホームページの動作で感じる古さ
- Flashだった部分が空白のまま表示されない
- リンク切れ(「ページが見つかりません」)が複数ある
- スマホで見た時に電話番号をタップしても発信できない
ホームページの技術面での不具合
- アドレスバーに「保護されていない通信」の警告が出る
- ページの表示が明らかに遅い
- 問い合わせフォームが機能しない
ホームページが放置されやすい業種の共通点
既存顧客からの受注が中心の業種では、ホームページが古いまま長期間更新されていない会社も少なくありません。
特に、次のような業種ではその傾向が見られます。
- 建設業や工務店
- 製造業や卸売業
- 士業(弁護士・司法書士・税理士・行政書士など)
建設業や工務店は、元請け経由の受注、製造業や卸売業は、決まった取引先との継続的な取引が中心で、ホームページから新規顧客を集める必要性を感じにくい傾向があります。
また、弁護士や司法書士などの事務所でも、開業時にホームページを作ったまま、長期間管理していないケースがあります。
競合他社がホームページに力を入れていない業界ほど、先に情報を充実させることで、新規顧客から選ばれるきっかけを作れる可能性があります。
古いホームページを見直すタイミングの目安
ホームページを制作してから5年ほど経ったら、一度サイト全体を点検してみましょう。
5年も経つと、ネットの環境やWebサイトの技術、セキュリティ対策などが制作当時から変わっています。また、会社のサービス内容や強みが変化し、現在の事業内容とホームページが合わなくなっているケースもあります。
そのため、5年程度をひとつの目安として、「スマホで見にくくないか」「古いシステムを使っていないか」「現在の事業内容が正しく伝わっているか」などを確認するとよいでしょう。
なお、古いホームページへの対応は、全面リニューアルだけではなく、問題のある部分だけを改修する方法もあります。
リニューアルと改修の違い
「リニューアル」は、デザインやサイト構造(ページ数やメニューなどのつながり)、システムまで含めた全面的な刷新を指します。一方「改修」は、既存の枠組みを維持したまま部分的に修正・更新することを指します。
以下、リニューアルと改修の違いです。
| 項目 | リニューアル | 改修 |
|---|---|---|
| 対応範囲 | ホームページ全体 | 必要な部分のみ |
| 主な内容 | デザイン、サイト構造、システムなどを全面的に刷新 | 既存の仕組みを残したまま修正・更新 |
| 向いているケース | サイト全体が古い、大幅に変えたい | 一部のデザインや文章、機能だけを直したい |
| 費用・期間 | 比較的大きくなりやすい | 比較的抑えやすい |
| 判断の目安 | 部分的な修正では問題を解決しにくい場合 | 現在のサイトを活かしながら改善できる場合 |
古いホームページの仕組みを使っている場合、部分的な改修だけでは対応が難しく、リニューアルを選んだほうがよいケースもあります。
自社の状況がどちらに近いのかを整理してから、対応の方向性を検討すると判断しやすくなります。
なお、既存ページの修正やリライトすべき記事については「SEOリライトとは?」で詳しく紹介しています。
ホームページの制作費はどこで差が生まれる?
古いホームページを見直す場合、現在のサイトを活かして部分的に改修するのか、全体を作り直すリニューアルを行うのかによって、必要な費用は大きく変わります。
「相見積もりを取ったら、金額が3倍も違った」ということも珍しくありません。同じホームページ制作でも、20万円程度の見積もりもあれば、100万円以上になることもあります。
この差は、単純に「高い会社」「安い会社」という違いだけで生まれるわけではありません。大きく分けると、「どこまで手を入れるか」と「どのような工程で作るか」によって制作費が変わります。
どこまで作るか(範囲と機能)
同じ依頼先でも、作る範囲によって金額は変わります。デザインをテンプレートにするか、一から作るオリジナルにするかで、費用は大きく異なります。機能の追加も同様で、内容によっては数万円から100万円以上の幅があります。
ホームページで基本的に制作する範囲と機能は以下の通りです。
| 範囲と機能 | 費用への影響 |
|---|---|
| デザイン | ・テンプレートは基本料金の範囲内、または+数万円程度 ・フルオーダーは+20万〜50万円程度 |
| ページ数の増加 | ページ単位で加算 |
| 問い合わせフォームの機能 | 機能により数万円以上 |
| 写真撮影・原稿作成(ライティング) | 依頼すると別途加算、自社で用意すれば不要 |
どう作るか(見えない工程)
見積書には、デザインやコーディングのような「見える作業」以外の項目が並びます。
代表的なのがディレクション費です。ディレクション費は制作チームの調整や進行管理を担うWebディレクターの人件費で、制作費全体の20〜30%が相場とされています。
「作業していないのにお金を取られている」と感じやすい項目ですが、要件の整理(どんなページや機能が必要かを決める作業)やスケジュール管理が崩れると品質全体が下がるため、ここを削るのはリスクがあります。
見積書で確認したい項目
「一式」の中身を項目ごとに分解してもらえば、金額差の理由は見積書から読み取れます。
見積書の項目とその内容は以下の通りです。
| 見積書の項目 | 実際に何をしてくれるのか |
|---|---|
| 企画・進行管理費(ディレクション費) | 必要なページを決めたり、打ち合わせをしたり、制作全体を管理したりする |
| サイト設計費 | どんなページを作り、どのようにページ同士をつなげるかを考える |
| デザイン費 | ホームページの見た目を作る |
| コーディング費 | デザインを実際にパソコンやスマホで表示できるホームページにする |
| コンテンツ制作費 | 文章を書いたり、写真を撮ったり、画像を作ったりする |
| 機能追加・公開準備費 | 問い合わせフォームなどを追加し、ホームページを公開できる状態にする |
複数の見積もりで金額が大幅に違う時は、総額ではなくこの項目を見比べてください。
例えば、片方にだけ「サイト設計費」や「コンテンツ制作費」が入っているなら、その差は「手抜きかどうか」ではなく「作業範囲の違い」です。「制作費一式」とまとめられている場合は、内訳の提示を依頼しましょう。
内訳を出せない会社より、出せる会社のほうが比較の土俵に乗せやすくなります。
安い見積もりで注意したい追加費用
初期費用の安さだけで選ぶと、公開後の維持費や追加費用で総額が逆転することがあります。
本来ホームページは作って終わりではなく、公開後も維持費がかかるため、事前によく確認しましょう。
主に確認したい費用は以下の通りです。
| 確認したい費用 | 見落としやすいポイント |
|---|---|
| 保守・管理費(月額) | 含まれる作業範囲(バックアップ、システム更新など)は会社により異なる |
| サーバー・ドメイン費 | 制作会社経由か自社契約かで金額と管理のしやすさが変わる |
| 更新作業費 | 1回ごとか、月額に含まれるか |
| 契約期間の縛り | 初期費用0円型は月額と最低契約期間の総額で判断する |
「5年間でいくら払うことになるか」という総額の視点で比較すると、初期費用の安さに引っ張られない判断ができます。
また、現在のホームページを改修するだけで済むのか、全面リニューアルしたほうがよいのかによっても費用は変わります。まずは、自社サイトのどこに問題があるのかを整理したうえで見積もりを依頼すると、必要のない制作費を抑えやすくなります。
あわせて、「ホームページ作成の費用はどのくらいかかる?」もご覧ください。
更新できない場合の対処法
担当者の退職、ログイン情報の紛失などが原因で、ホームページを更新できなくなるケースは珍しくありません。
このような場合は、まず「現在、誰が何を管理しているのか」を確認するところから始めます。
担当者不在・ログイン不明でも今すぐできること
まず確認したいのは、次のような情報です。
- ドメイン(○○.co.jpなどのホームページの住所)をどこで契約しているか
- WordPressなどの管理画面にログインできるか
- サーバーやドメインの契約料金を誰が支払っているか
- 制作会社との契約書や過去のメールが残っていないか
例えば、ログイン情報がわからなくても、契約時のメールや請求書からサーバー会社を特定できる場合があります。社内のパソコンや共有フォルダ、過去の担当者の引き継ぎ資料なども確認してみましょう。
誰がどこを管理しているのかがわかれば、「ログイン情報を再発行する」「制作会社に問い合わせる」「別の会社へ管理を引き継ぐ」など、次に取るべき行動が見えてきます。
自社で解決できない場合
社内で調べても管理状況がわからない場合は、ホームページ制作会社などに現在の状態を確認してもらう方法があります。
例えば、「現在のホームページをそのまま更新できるのか」「システムが古くなっていないか」「スマホでも問題なく表示されているか」「部分的な修正だけで対応できるのか」といった点を確認してもらいます。
最初から全面リニューアルを前提にする必要はありません。文章や写真の差し替えだけで済む場合もあれば、古いシステムを使っているため、作り直したほうが安全で管理しやすい場合もあります。
まとめ
ホームページの古さは、見た目の印象だけの問題ではありません。顧客からの信頼低下、検索順位の低下、そしてセキュリティ被害という、目に見えにくいところで進行する実害につながっています。
その一方で、対応の選択肢は全面リニューアルだけではなく、部分的な改修や運用の見直しといった、状況に合わせた方法も用意されています。
担当者が不在だったり、更新の時間が取れなかったりする事情がある場合も、まずは現状のサーバーやホームページの管理状況を洗い出すところから始められます。
スマホで自社サイトを開いて表示を確認し、気になる点が見つかったら、制作会社への相談も選択肢に入れてみましょう。
ホームページに関してお悩みの方は小林洋行コミュニケーションズにご相談ください。


