メールマガジン 第188号  

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<メールマガジンSignalNow> 2020年5月15日・第188号
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(1)2分で読める防災コラム 第134回
新型コロナ治療の取組みについて
(2)4月の地震活動及び火山活動
(3)4月の地殻変動

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(1)2分で読める防災コラム 第134回
新型コロナ治療の取組みについて
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 先月の前号(第133回)で特例措置として、新型コロナウイルスにつ
いて取り上げましたところ、たいへん心温まる賛同と激励の言葉をいた
だきました。まことにありがとうございます。

 また、これまで取り上げてきました「非常食などの備蓄やローリング
ストックなど」の記事についても、今まさに役に立っているとの言葉も
いただき、とてもうれしく存じます。

 つきましては、今月号も「特例措置」の第2弾として、新型コロナウ
イルスに関する続報をお届けしたいと思います。

 初めは「不明」とされていた新型コロナウイルスも、時間の経過とと
もに研究・分析が進み、治療や症状などに関する報告書が続々と出てき
ました。

 そこで今号は、その中の1つ最新情報を取り上げたいと思います。

1.新型コロナ(COVID-19)の治療に向けて

 北里大学・北里研究所とEpsilon Molecular Engineering(EME)と花
王(株)の研究グループが、新型コロナウイルスの抗体(VHH抗体)をつ
いに発見しました。

 北里大学大村智記念研究所ウイルス感染制御学 I 研究室 片山和彦教
授らは、新型コロナウイルスと「特異的に結合する抗体」の発見を目指
してきました。

 抗体は、体内に侵入した異物(抗原)に対する免疫に関わり、特定の
抗原と結合する能力があります。

 この能力を利用することで、様々なウイルスの感染抑制や特異的な検
出が可能となり、治療薬や検査薬にも利用されています。

 抗体は、感染者が免疫を獲得したかどうかを調べる検査としても機能
し、「PCR検査」とともに「抗体検査」も始まっています。

 人集団の6割から7割程度が抗体を持てば、感染の拡大を防げる「集
団免疫」につながるとされます。

 そこで北里大学、EME、花王が協力して、ピンポイントで「COVID-19」
に結合する「VHH抗体」の作製に取り組んできたとのことです。

 VHH(Variable domain of Heavy chain of Heavy chain)抗体は、ラ
クダ科動物由来の抗体で、一般的な抗体と比較すると10分の1の大きさ
のものです。

 その高い安定性や微生物による低コスト生産が可能なことから、近年
注目を集めていました。

 研究グループはまず、EMEが持つハイスループットVHH抗体スクリー
ニングを可能とする「cDNA ディスプレイ」を用いて、ヒト培養細胞で発
現させた新型コロナウイルスの「S1タンパク質」を標的分子に用いたス
クリーニングを実施し、候補となる「VHH抗体」の配列情報を取得しま
した。

* cDNAディスプレイ技術:タンパク質とタンパク質をコードするDNA
を連結させる技術。
本技術を利用することで、無数に存在するタンパク質の中から標的分
子に結合するタンパク質を効率的に取得することが可能となる。

*S1タンパク質:コロナウイルスの表層に存在しているタンパク質。

 花王は、長年の研究開発で培ったバイオ生産技術を活用することで、
候補「VHH抗体」の配列情報から得られた候補遺伝子の人工合成を行い、
微生物による「VHH抗体」の生産に成功しました。

 研究グループで、作製した「VHH抗体」の標的分子に対する結合能を
評価したところ、「VHH抗体」が標的分子と結合することが確認できま
した。

 つまり、この「VHH抗体」を添加すれば、新型コロナウイルスに結合
するだけでなく、細胞への感染も抑制されることが確認できたというこ
とです。

 研究グループは今後、今回の成果を世界中で活用できる方法について
検討し、発信していくとのことです。

<出典>北里大学Webサイト
https://www.kitasato-u.ac.jp/jp/covid-19/press/20200507.html

 

 現在、すでに認可が下りている(または早期に認可できる)既存の治
療薬の転用が進みつつありますが、これで一時しのぎをしつつ、今回新
発見の「VHH抗体」でピンポイントで新型コロナを標的にできれば、格段
に効果的な治療薬やワクチンの開発が可能になります。

 先月号で取り上げた「アビガン」開発の富山化学工業(株)、デンカ(株)
に続き、今号は北里研究所を中心とする研究グループと、本当に日本医学
の優秀さ、凄さ、ありがたさを改めて感じる話でます。

 新発見「VHH抗体」の治療薬・ワクチンが待ち遠しいですね。

by Hirono

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(2)4月の地震活動について
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全国で震度5弱以上を観測する地震、被害を伴う地震はありませんでした。

全国で震度3以上を観測した地震の回数は22回で、このうち、最大震度
4以上を観測した地震は6回でした。

日本及びその周辺におけるM4.0以上の地震の回数は100回でした。

気象庁 20.5.13
http://www.jma.go.jp/jma/press/2005/13a/2004jishin.html

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(3)4月の地殻変動
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東日本の広い範囲で、2011年東北地方太平洋沖地震後の余効変動が見ら
れます。

火山周辺では、硫黄島において地殻変動が見られます。

4月20日に発生した宮城県沖の地震(M6.2、最大震度4)に伴い、わずか
な地殻変動が観測されました。

GNSS観測によると、2019年中頃から志摩半島でそれまでの傾向とは異な
るわずかな地殻変動を観測しています。

この変動は、志摩半島周辺のプレート境界深部における長期的ゆっくり
すべりに起因するものと推定しています。

硫黄島では、「硫黄島1」及び「M硫黄島A」では隆起が、「硫黄島2」で
は南向きの変動が継続しています。

西之島では、火砕丘の北側から東側にかけて溶岩の堆積等によるとみら
れる非干渉領域が見られ、北側、北東側及び東側で海岸線に達しています。

また、これら付近では海岸線の変化が見られます。

さらに、火砕丘の北側から東側にわたる広い範囲で、堆積した溶岩の経
時変化等によるとみられる複雑な変動が見られます。

国土地理院 20.5.13
https://www.gsi.go.jp/WNEW/PRESS-RELEASE/2020-goudou0513.html

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第1位 5月6日 千葉県北西部で震度4の地震
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第2位 4月26日 茨城県南部で震度4の地震
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/3181004025265592/
第3位 4月23日 長野県中部で震度4の地震
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/3174109642621697/

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