Webマガジン 第218号  

⇒2022年10月15日・第217号      ⇒2022年9月15日・第216号      ⇒最新 一覧

*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
<WebマガジンSignalNow> 2022年11月15日・第218号
*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*

――――――――――――― SignalNow 公式SNS ――――――――――――――

Facebook  https://www.facebook.com/SignalNow/
Twitter  https://twitter.com/SignalNowEEW/

■■□――――――――――――― INDEX ――――――――――――――□■■

(1) 命を守る防災コラム 第164回
   「北海道・三陸沖後発地震注意情報」について
(2) 10月の地震活動及び火山活動について
(3)10月の地殻変動

*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
(1)命を守る防災コラム 第164回
   「北海道・三陸沖後発地震注意情報」について
*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*

内閣府が11月8日、「北海道・三陸沖後発地震注意情報」の運用を12月16日から始める
ことを正式発表しましたので、今号はこれをお伝えします。

これは「東日本大震災」(2011年3月11日)の際に、2日前にマグニチュード(M)7.3
の「前震」があり、その2日後に「M9.0」の巨大地震が発生したという教訓に基づいて
います。

この例を始め、過去に大きな後発地震が発生したケースを調べると「日本海溝と千島海溝
の周辺」では、南海トラフ地震と比べて「地震の発生のしかた」が多様で、地震が発生し
た周辺でさらに大地震が続いて発生する可能性が高いとされました。

そのため、これを注意報として発信しようという試みです。

万一、この地域で巨大地震が発生した場合、最大約19万9000人が死亡すると推計され、
なるべく被害を軽減したいという考えによります。

日本海溝と千島海溝の周辺で、M7以上の地震が発生した場合に「北海道・三陸沖後発地
震注意情報」を発表することで、その後の約1週間にわたって地域住民に「避難準備をし
てもらう」など、万一の備えを呼び掛けるものです。

1.「注意情報」について

内閣府が8日に発表した「注意情報に関するガイドライン」によると、「日本海溝・千島
海溝」を震源とする「震度6弱以上」や「高さ3m以上の津波」が想定される地域が対象
となります。

北海道から千葉県までの7道県182市町村を「防災対応を取るべき地域」としています。

M7以上の地震が発生してから約2時間後には、内閣府と気象庁が合同の記者会見で注意
情報を発表し、182市町村全域に対して「本震」に対する備えを、防災行政無線や報道、
SNSなどを通して行います。

具体的には、各市町村、消防団や自主防災組織などに対しては、避難計画・行動計画、初
動体制、企業等との防災協定等、避難場所の再確認などを求めます。

高齢者など避難に時間を要する「要配慮者」が利用する施設には、あらかじめ策定してい
る円滑な避難のための計画(避難確保計画)の再確認を促します。

多数の人が出入りする施設等の管理者・運営者に対しては、避難場所や避難経路、避難誘
導手順の再確認の徹底、従業員や施設利用者への情報の正確かつ迅速な伝達など、従業員
や施設利用者が「ただちに避難できる態勢」をお願いします。

一般住民に対しては、在宅の要配慮者を迅速に避難させる方法や避難場所の再確認、家具
等の固定、家庭内におけるより安全な就寝場所の確保、非常持出品をそばに置く、家庭内
備蓄の点検、家族間での安否確認方法の情報共有などを呼び掛けます。

M7発生からの約1週間は、後発地震が起きてもすぐに避難できる服装で就寝したり、寒
い時期であれば防寒具や寒冷対応の装備を手元に置いたり、積雪に備えた移動方法を確保
したりするなどです。

2.発表頻度の想定について

内閣府では、これまでの地震の発生状況から「注意情報」の発表頻度は「2年に1回程
度」としています。

また、過去100年の世界各地の事例を分析し、M7以上の地震があってから1週間以内に
大きな後発地震が発生する可能性は「100回に1回程度」と想定しています。

このため「ガイドライン」に、「後発地震は必ず発生するものではない」として、事前避
難までは求めていません。

また、社会経済活動も止める必要はなく、通常の移動等も継続した上で「後発地震に備え
てください」としています。

地震発生から1週間経過した段階で、防災担当大臣等から「後発地震に注意する期間が終
わった」旨の発表がなされます。

ただし「1週間」が絶対ではないため、後発地震の発生可能性は低下しているものの、そ
のまま「平時での備え」に移行するよう促します。

情報発信時に地震が起こらなかった場合でも、「空振りと捉えるのではなく、「2年に1回
程度の防災訓練」と捉えて欲しい」としています。

3.対象地域について

内閣府のガイドラインでは、次の市町村を対象地域として指定しています。

(1) 北海道(63 市町村)
足寄町、厚岸町、厚真町、網走市、池田町、浦河町、浦幌町、枝幸町、えりも町、雄武
町、長万部町、音更町、帯広市、上士幌町、木古内町、釧路市、釧路町、様似町、更別
村、鹿追町、鹿部町、標茶町、標津町、士幌町、清水町、白老町、白糠町、知内町、新得
町、新ひだか町、壮瞥町、大樹町、伊達市、鶴居村、弟子屈町、洞爺湖町、苫小牧市、豊
浦町、豊頃町、中札内村、中標津町、七飯町、新冠町、根室市、登別市、函館市、浜中
町、日高町、平取町、広尾町、福島町、別海町、北斗市、本別町、幕別町、松前町、むか
わ町、室蘭市、芽室町、森町、八雲町、羅臼町、陸別町

(2) 青森県(28市町村)
青森市、鰺ヶ沢町、今別町、おいらせ町、大間町、風間浦村、五所川原市、五戸町、佐井
村、七戸町、外ヶ浜町、つがる市、東北町、十和田市、中泊町、南部町、野辺地町、階上
町、八戸市、東通村、平内町、深浦町、三沢市、むつ市、横浜町、蓬田村、六戸町、六ヶ
所村

(3) 岩手県(23市町村)
一関市、岩泉町、奥州市、大槌町、大船渡市、金ケ崎町、釜石市、北上市、久慈市、紫波
町、住田町、田野畑村、遠野市、野田村、花巻市、平泉町、洋野町、普代村、宮古市、盛
岡市、矢巾町、山田町、陸前高田市

(4) 宮城県(全域35市町村)
石巻市、岩沼市、大河原町、大崎市、大郷町、大衡村、女川町、角田市、加美町、川崎
町、栗原市、気仙沼市、蔵王町、塩竈市、色麻町、七ヶ宿町、七ヶ浜町、柴田町、白石
市、仙台市、大和町、多賀城市、富谷市、登米市、名取市、東松島市、松島町、丸森町、
美里町、南三陸町、村田町、山元町、利府町、涌谷町、亘理町

(5) 福島県(10市町村)
いわき市、大熊町、新地町、相馬市、富岡町、浪江町、楢葉町、広野町、双葉町、南相
馬市

(6) 茨城県(9市町村)
大洗町、鹿嶋市、神栖市、北茨城市、高萩市、東海村、日立市、ひたちなか市、鉾田市

(7) 千葉県(14市町村)
旭市、いすみ市、一宮町、大網白里市、御宿町、勝浦市、九十九里町、山武市、白子町、
匝瑳市、館山市、銚子市、長生村、横芝光町

[出典]内閣府「日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震」Webページ
https://www.bousai.go.jp/jishin/nihonkaiko_chishima/index.html

東日本大震災を思い返しますと、巨大津波への対処は生死を分けますし、あらかじめ「本
震が来るかも知れない」という意識があれば、「緊急地震速報」が出たら慌てずに「命を
守る防災」を冷静に実践できそうです。

巨大地震が起きる前に「やるべきこと」をしておければ、随分と「身の安全を守る」上で
も、ライフラインが失われた場合の対処方法や自宅内での備蓄などにも大きな違いがあっ
たと感じます。

対象地域の方は、ぜひ「命を守る防災」の1つとして考えてみるのが良さそうですね。
次号もお楽しみに!

by Hirono

*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
(2)10月の地震活動及び火山活動について
*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*

●地震活動
10月2日00時02分の大隅半島東方沖の地震(М5.9)により最大震度5弱を観測しました。

10月21日15時19分の福島県沖の地震(М5.0)により最大震度5弱を観測しました。

全国で震度3以上を観測した地震の回数は14回で、このうち最大震度4以上を観測した
地震は2回でした。

日本及びその周辺におけるМ4.0以上の地震の回数は86回でした。

●火山活動
警報・予報事項に変更のあった火山はありません(2022年11月9日14時現在)。

気象庁 22.11.9 令和4年10月の地震活動及び火山活動について
https://www.jma.go.jp/jma/press/2211/09a/2210jishin.html

*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
(3)10月の地殻変動
*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*

2019年春頃から四国中部でそれまでの傾向とは異なる地殻変動が観測されています。この
変動は、四国中部周辺のプレート境界深部における長期的ゆっくりすべりに起因するもの
と推定しています。

2020年夏頃から九州南部で観測されている、それまでの傾向とは異なる地殻変動は、
2021年夏頃から停滞し、その後収束していたとみられます。この変動は、日向灘南部の
プレート境界深部における長期的ゆっくりすべりに起因するものと推定しています。

石川県能登地方では、2020年12月頃から「能都」で南南西方向の変動が、「珠洲」で隆
起が見られるなど、この地域の地震活動とほぼ同期して地殻変動が観測されています。

2022年2月頃から沖縄本島北西沖で発生している地震活動とほぼ同期して、久米島の
「具志川」で、南東方向に小さな地殻変動が観測されています。

硫黄島の受信機名、「硫黄島1」及び「M硫黄島A」では隆起が、「硫黄島2」で南向きの変
動が継続しています。

国土地理院 22.11.9 令和4年10月の地殻変動
https://www.gsi.go.jp/WNEW/PRESS-RELEASE/2022-goudou1109.html

*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
■□■□■□■□■ ~最近のFacebook「いいね!」トップ3~ ■□■□■□■□■
*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*

第1位 11月7日 茨城県南部で最大震度5強の地震
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/521005053402179/
第2位 10月21日 福島県沖で最大震度5弱の地震
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/506196514883033/
第3位 11月3日 千葉県北西部で最大震度3の地震
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/516701480499203/

・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。
♪見守りケロタンからのお知らせ♪
・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。

◆SignalNow X (無償版) ダウンロードサービス実施中!!
http://www.estrat.co.jp/signalnowx.html
https://forest.watch.impress.co.jp/library/software/signalnowx/

----------------------------------━━━━★

◆新津波電文対応SignalNow Lite、販売中!!
気象庁の新津波電文に対応し、津波警報・注意報も通報することができます。
「高度利用者向け緊急地震速報(予報)」を利用した通報システムです。
http://www.estrat.co.jp/snlite.html

・~・・~・~・~・~・~・~・~・発行元・~・~・~・~・~~・~・~・~・

ストラテジー株式会社
〒182-0023 東京都調布市染地2-14-50
SignalNowシリーズの開発・配信事業を行っています。
緊急地震速報 地震動の予報業務の許可事業者 許可第198号
http://www.estrat.co.jp/

・~・・~・~・~・~・~・~・~・編 集・~・~・~・~・~~・~・~・~・

株式会社小林洋行コミュニケーションズ SignalNowデスク
〒103-0014 東京都中央区日本橋蛎殻町1-15-7
https://kobayashiyoko-com.jp/sn/

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Copyright 2022 Strategy Corporation.

ページのトップへ戻る