メールマガジン 第178号  

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<メールマガジンSignalNow> 2019年7月15日・第178号
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(1)2分で読める防災コラム 第124回
豪雨災害について
(2)日本海の地震活動から見た 6月18日 山形県沖の地震
(3)6月の地震活動及び火山活動
(4)6月の地殻変動

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(1)2分で読める防災コラム 第124回
豪雨災害について
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九州南部を中心に、記録的な大雨に襲われて被災された皆さまに、心よ
りお見舞い申し上げます。

今号は、急遽予定を変更しまして、6月終わりから7月初めにかけて発
生した九州南部を中心とした豪雨災害等についてです。

1.被害状況等について

今年の6月28日から7月3日にかけて、九州南部を中心に集中的に豪
雨が降り続き、記録的な総雨量となって河川の堤防が決壊し、各地で土
砂崩れも発生する大災害となってしまいました。

この記録的な豪雨に対し、気象庁はこの6月から運用が始まった新しい
防災基準の警戒レベル4「全員避難」の避難指示を発令し、避難対象者
は196万人に上りました。

西日本豪雨の大災害を契機に「避難勧告等に関するガイドライン」が改
定され、警戒レベルを5段階に分けて、避難すべき時点が明確化された
ことを、本メールマガジンの「2019年4月15日・第175号:第121回
避難勧告等に関するガイドラインについて」でお知らせしたところです。

◆2分で読める防災コラム「第121回 避難勧告等に関するガイドライ
ンについて」
https://www.kobayashiyoko-com.jp/sn/info_mail175.html

昨年7月の「西日本豪雨」では、死者・不明282人 関連死は52人、住
宅被害(全・半壊、床上・下浸水)は3.8万棟超という未曾有の豪雨災
害となり、この7月で1年となりました。

今でも、約4千世帯、9千人以上が仮設住宅などでの生活を余儀なくさ
れ、まだまだ復興途中、再建道半ばの状態です。

そのような折、地震でも台風でもなく、「停滞する梅雨前線の影響によ
る観測史上最大の大雨」が降り続くことで、死者2名、行方不明者1
名、負傷者数名、住宅被害は石川、熊本、宮崎、鹿児島4県で81棟
(総務省消防庁)という大きな被害となりました。

気象庁によると、6月28日の降り始めからの総雨量は、宮崎県えびの市
で1089.5ミリ、鹿児島県鹿屋市で901ミリ、熊本県湯前町で611.5ミ
リと、1か月で降る雨量が一気に降りました。

鹿児島県では、世界遺産「かま跡」が土砂崩れで埋まり、大王川の堤防
が決壊して、大量の水や流木が畑や道路に流れ込み、霧島市では、家屋
約百戸が浸水したとみられます。

三重県鳥羽市でも60.5ミリ、長野県飯田市でも56.5ミリという非常に
激しい雨を観測し、最大瞬間風速は東京都の三宅島で26.7メートル、
静岡県御殿場市で25.9メートルとなりました。

東日本でも、低気圧の接近で雨や風が強まり、さまざまな影響を及ぼし
ました。

この記録的大雨で、地盤が緩んでいる中、さらに梅雨空が続き、断続的
に雨が降るなど、気象庁や自治体等では引き続き警戒を呼びかけていま
す。

2.大雨の原因について

朝鮮半島から日本海に北上していた梅雨前線は、6月28日の昼から夜に
かけて、九州地方まで南下してきました。

そして、梅雨前線が7月3日まで太平洋高気圧と大陸から進んできた高
気圧に挟まれて、九州南部に1週間近くも停滞しました。

この梅雨前線の停滞と暖湿流の影響によって、降雨期間が長期化したこ
とが、大雨の要因とされています。

暖湿流とは、暖湿気(暖かく湿った空気)の継続的な流入のことで、東
シナ海からの非常に暖かく湿った空気が流れ込み、梅雨前線の活動が活
発化したと考えられます。

そうして、線状降水帯が複数発生し、降水量の多い領域が線状に細長く
延びることとなりました。

太平洋高気圧と大陸からの高気圧に挟まれて梅雨前線が停滞し、熱帯低
気圧の影響を受けて多量の水蒸気を含んだ暖かく湿った空気が梅雨前線
に向かって継続的に流入することで、日本列島の広域において、これほ
どの大災害になってしまうことを思い知らされる出来事となりました。

昨年に続き、「大雨による大災害」となってしまい、改めて自然の脅威
を感じるとともに、「自分の命は自分で守る行動が大切」と再認識した
次第です。

みなさまも、十分に気をつけていただければと思います。

by Hirono

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(2)日本海の地震活動から見た 6月18日 山形県沖の地震
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2019年6月18日の夜、山形県沖でマグニチュード(M)6.7の地震が発
生しました。

近年は2011年東北地方太平洋沖地震(M9.0)や2016年熊本地震(M7.3)
など太平洋側の海域での巨大地震や日本列島の中の活断層による被害地
震が相次ぎましたが、歴史的に見れば今回地震が発生した山形県沖でも
1964年新潟地震(M7.5)や1833年庄内沖地震(M7.5)などが起こって
おり、他にも日本海の海域で発生した大地震や大津波によって大きな災
害が繰り返されています。

今回の山形県沖の地震は1964年新潟地震のタイプと同様で、大陸地殻の
中に発達した地震断層が作用したとみられます。

しかし、今回の山形県沖の地震が発生した海陸境界域は調査が難しく、
日本海の中でも調査研究が遅れています。

そこで、今年8月に「日本海地震・津波調査プロジェクト」の一環とし
て、JAMSTECは東京大学地震研究所と共同で、震源域近傍における海陸
統合地震探査を行い、今回の地震発生の背景となった地殻構造と地震断
層の実態把握の研究を進めていきます。

JAMSTEC 19.6.26
http://www.jamstec.go.jp/j/jamstec_news/20190626/

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(3)6月の地震活動及び火山活動
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■地震活動
6月18日の山形県沖の地震(M6.7)により最大震度6強を観測し、負
傷者41人、住家半壊33棟、住家一部破損755棟の被害がありました
(7月1日11時現在、被害は総務省消防庁による)。

全国で震度3以上を観測した地震の回数は16回で、このうち、最大震
度4以上を観測した地震は7回でした。

日本及びその周辺におけるM4.0以上の地震の回数は76回でした。

■火山活動
警報・予報事項に変更のあった火山は以下のとおりです。

口永良部島では、火山活動はやや低下した状態で推移しており、新岳
火口から概ね2kmの範囲に影響を及ぼす噴火の可能性は低くなったと判
断したことから、12日に火口周辺警報を発表し、噴火警戒レベルを3
(入山規制)から2(火口周辺規制)に引き下げました。引き続き小規
模な噴火の可能性があります。

吾妻山では、大穴火口から概ね1.5kmの範囲に影響を及ぼす噴火の可能
性は低くなったものと判断し、17日に噴火予報を発表し、噴火警戒レ
ベルを2(火口周辺規制)から1(活火山であることに留意)に引き下
げました。

気象庁 19.7.8
http://www.jma.go.jp/jma/press/1907/08a/1906jishin.html

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(4)6月の地殻変動
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6月18日に発生した山形県沖の地震(M6.7、最大震度6強)では、GNSS
(Global Navigation Satellite System /全球測位衛星システム)観測に
よると、「新潟山北」(新潟県村上市)で北西方向に約5cm移動するなど
の地殻変動が観測されました。

九州北部・四国西部では、それまでの傾向とは異なる地殻変動が検出
されています。この変動は、日向灘北部及び豊後水道周辺のフィリピ
ン海プレートと陸のプレートの境界深部における長期的ゆっくりすべ
り(スロースリップ現象)によるものと推定されます。

国土地理院 19.7.8
https://www.gsi.go.jp/WNEW/PRESS-RELEASE/2019-goudou0708.html

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第1位 6月18日 山形県沖で震度6強の地震
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/2517161828316485/
第2位 7月2日 箱根山「火山活動が高まった状態」
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/2542796215753046/
第3位 7月6日 米カリフォルニア州でM7.1の地震
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/2549217215110946/

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