Webマガジン 第209号  

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<WebマガジンSignalNow> 2022年2月15日・第209号
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(1) 2分で読める防災コラム 第155回
   トンガ沖津波発生を受けた気象庁の対応について
(2)内陸直下 活断層による地震に警戒を
(3)1月の地震活動
(4)1月の地殻変動

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(1)2分で読める防災コラム 第155回
   トンガ沖津波発生を受けた気象庁の対応について
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気象庁は2月8日、先月15日に発生したトンガ諸島における大規模火山噴火によって発生し
た津波が太平洋広域に押し寄せる事態を受けて、今後の対応に関する発表を行いました。

海外で大噴火があった場合に当面は、既存の「遠地地震に関する情報」として「噴火発生や
日本との間の地点で観測した津波の高さ」を発信するとのことです。

日本沿岸で、津波の高さが基準に達した場合は、津波注意報(20cm以上)や警報(1m以上)
を発表していきます。

1.トンガ沖津波発生時の課題について

気象庁は今回の対応について、主に次の課題があったとしています。

(1) 観測された潮位変化のメカニズム等が明らかでなかったため、津波警報等の発表までに
時間を要した

(2) 噴火発生から津波警報等の発表までの間の情報発信が不十分だった

これらの課題について、当面、有識者による潮位変化のメカニズム等の分析・情報発信のあ
り方の検討や「遠地地震に関する情報」を活用した情報発信を行うとしています。

2.潮位変化メカニズム等の分析・情報発信について

気象庁は、今回の南太平洋のトンガ沖で発生した海底火山の噴火後に観測された日本周辺の
「津波」についてメカニズムを分析し、発生の予測が可能かどうかの議論を始めると発表し
ました。

トンガ諸島の海底火山で発生した大規模な噴火に伴う衝撃波「空振」の影響で、海面が上下
するなどして波が増幅され、潮位が変化した可能性があるとみられています。

そして、想定よりも大きな津波が予測より早く到達し、鹿児島県の奄美大島や岩手県の久慈
港では1m以上の潮位変化が観測されました。

有識者らを交えて、大規模火山噴火で発生した潮位変化のメカニズム等を分析するため、「津
波予測技術に関する勉強会」を開催することになりました。

3月末までに2回程度開催し、分析結果を取りまとめる予定です。

第1回は、令和4年2月14日に開催する予定となっています。

さらに、火山噴火等に伴う潮位変化に対する情報発信のあり方を議論するための検討会も開
催します。

トンガ沖での噴火では「津波警報・注意報」が出たものの、自治体の避難情報の発令にばら
つきが出るなど一部で混乱も招きました。

気象庁は「情報発信として不十分だった」とし、令和4年度前半に3回程度検討会を開催し、
改善策を取りまとめる予定です。

これらの会議においては、調査・研究や監視・評価に資する技術開発等、中長期的に取り組
むべき課題への対応方針も議論するとしています。

3.「遠地地震に関する情報」を活用した情報発信について

新たな方針が決定するまでの当面の間は、海外で大規模噴火が発生した場合や、大規模噴火
後に日本へ津波の伝わる経路上にある海外の津波観測点で潮位変化が観測された場合に、「遠
地地震に関する情報」により、日本にも潮位変化の影響がある旨を情報発信するとしています。

また、その後の国内外の潮位変化に応じて、津波警報等の仕組みを活用した津波警報や津波
注意報が発表されます。

この「遠地地震に関する情報」は速報性を重視するため、コンピュータで自動伝達するため、
大地震を伴わなくても冒頭に「海外で規模の大きな地震がありました」といった定型文や
「震源地」が自動的に記されるものとなります。

よってその後、訂正や更新が行われる可能性があります。

なお、日本に近い火山の場合には、「遠地地震情報」を出さずに「津波注意報・警報」を発表
することもあります。

[出典] 気象庁Webサイト
https://www.jma.go.jp/jma/press/2202/08b/tonga-taiou.html

津波も大災害となりますので、このような情報が有効活用され、いち早く対応することで、
防災や減災につながると良いですね。

by Hirono

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(2)内陸直下 活断層による地震に警戒を
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日本では「阪神・淡路大震災」や「熊本地震」など、内陸の直下にある活断層でも大地震が
発生し、局地的に甚大な被害をもたらしてきました。

政府の地震調査研究推進本部は、全国の活断層で地震が発生する危険度を、「S」(高い)や
「A」(やや高い)などの4段階に「ランク分け」したうえで警戒を呼びかけています。

2022年1月1日の時点で、「Sランク」に分類されている活断層は全国に31あり、このうち
確率が阪神・淡路大震災が発生する直前の8%を超え、特に切迫度が高いとされているのは、
次の8つの活断層帯です。

切迫度が高い順に、
1. 「糸魚川 - 静岡構造線断層帯」のうち長野県の区間、
2. 静岡県にある「富士川河口断層帯」、
3. 熊本県の「日奈久断層帯」の一部、
4. 長野県の「境峠・神谷断層帯」、
5. 「中央構造線断層帯」のうち愛媛県の区間、
6. 岐阜県と長野県にある「阿寺断層帯」、
7. 神奈川県にある「三浦半島断層群」、
8. 広島県と山口県の沖合の「安芸灘断層帯」となっています。

NHK 22.1.17 内陸直下 活断層による地震に警戒を
https://www3.nhk.or.jp/news/special/saigai/natural-disaster/natural-disaster_06.html?fbclid=IwAR0UHc08Bk4VRdyDwrbmYvLlypAyN7s4ISuHYbwG6cQYp08rJ6oM8E2JQvw

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(3)1月の地震活動について
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1月4日の父島近海の地震(M6.1)により、最大震度5強を観測しました。

1月22日の日向灘の地震(M6.6)により、最大震度5強を観測しました。この地震により、
負傷者13人、住家一部破損1棟の被害がありました。

全国で震度3以上を観測した地震の回数は16回で、このうち、最大震度4以上を観測した
地震は2回でした。

日本及びその周辺におけるM4.0以上の地震の回数は85回でした。

気象庁 22.2.8 令和4年1月の地震活動及び火山活動について
http://www.jma.go.jp/jma/press/2202/08a/2201jishin.html

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(4)1月の地殻変動
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東北地方を中心に、2011年東北地方太平洋沖地震後の余効変動が見られます。

1月22日に発生した日向灘の地震(M6.6、最大震度5強)に伴い、電子基準点「宇目」や「米
水津」で水平方向にわずかな変動が、上下方向では「北川」や「大分佐伯」で1cm程度の沈
降が見られるなど、大分県や宮崎県北部とその周辺で地殻変動が観測されました。

2020年夏頃から紀伊半島西部・四国東部でそれまでの傾向とは異なる地殻変動が観測されて
います。この変動は、紀伊水道周辺のプレート境界深部における長期的ゆっくりすべりに起
因するものと推定しています。

2019年春頃から四国中部でそれまでの傾向とは異なる地殻変動が観測されています。この変
動は、四国中部周辺のプレート境界深部における長期的ゆっくりすべりに起因するものと推
定しています。

2020年夏頃から九州南部で観測されている、それまでの傾向とは異なる地殻変動は、最近は
停滞しているように見えます。この変動は、日向灘南部のプレート境界深部における長期的
ゆっくりすべりに起因するものと推定しています。

石川県能登地方では、2020年12月頃から「能都」で南南西方向の変動が、「珠洲」で隆起が
見られるなど、この地域の地震活動とほぼ同期して地殻変動が観測されています。

硫黄島では、「硫黄島1」及び「M硫黄島A」で隆起が、「硫黄島2」で南向きの変動が継続し
ています。

西之島では、2021年11月19日から2022年1月28日の間に、火砕丘の北東側に衛星から遠
ざかる変動が見られ、島の南側の広い範囲に衛星から遠ざかる変動が見られます。また2022
年1月28日のSAR強度画像では、火砕丘の火口の西側に変化が見られます。

国土地理院 22.2.8 令和4年1月の地殻変動
https://www.gsi.go.jp/WNEW/PRESS-RELEASE/2022-goudou0208.html

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第1位 1月22日 日向灘で最大震度5強の地震
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/5075178712514771/
第2位 トンガ諸島で大規模火山噴火 太平洋広域に津波に発生の可能性
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/5046536348712341/
第3位 2月1日 神奈川県東部で最大震度3の地震
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/5117514064947902/

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