Webマガジン 第199号  

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<WebマガジンSignalNow> 2021年4月15日・第199号
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(1)2分で読める防災コラム 第145回
   各地の地震頻発と新たな取組みについて
(2)地震動予測地図 震度6弱以上 各地のリスク
(3)3月の地震活動
(4)3月の地殻変動

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(1)2分で読める防災コラム 第145回
   各地の地震頻発と新たな取組みについて
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今号は、前号の発信以降、各地で頻発している地震と防災・減災のための新たな取組み
(新しい観測調査の開始・海底観測網の整備)についてです。

1.各地での地震頻発について

3月15日から4月13日(執筆時点)までの間、誰もが「地震の揺れ」として気にするレベ
ルの「震度3」以上でも、これだけの地震が発生しています。

(1) 震度3以上の地震について(「緊急地震速報 SignalNow」SNS発表分より発生順)

3月15日:和歌山県北部(震度5弱)
3月16日:茨城県南部・福島県沖・埼玉県南部・茨城県北部(震度4)
3月17日:福島県沖(震度3)
3月20日:熊本県熊本地方・岩手県沖(震度3)、宮城県中部(震度6強)、宮城県南部
(震度4)、宮城県沖(震度3)
3月21日:種子島近海(震度3)
3月26日:浦河沖(震度3)
3月28日:八丈島東方沖・浦河沖(震度3)
3月31日:静岡県中部(震度3)
4月1日:青森県東方沖(震度3)
4月2日:鹿児島県薩摩地方(震度3)
4月3日:宮城県沖(震度3)
4月4日:沖縄本島近海(震度3)
4月5日:網走地方・遠州灘・静岡県西部(震度3)
4月7日:根室半島南東沖(震度3)
4月10日:鹿児島県十島村(震度4)、奄美大島北西沖(震度3)
4月11日:トカラ列島近海・奄美大島北西沖(震度3)、鹿児島県十島村(震度4)
4月13日:和歌山県南部(震度4)

(2) トカラ列島近海の群発地震について

地震頻発の中でも、鹿児島県のトカラ列島近海では4月9日から群発地震が続いており、
9日午後11時30分から12日午後6時までに震度1以上の地震が218回、このうち震度
4を4回、震度3を15回観測しています。

一連の地震は大陸プレートの地殻内で発生しており、ほとんどが「地盤が水平にずれ動く、
横ずれ断層」と分析されています。

そして、悪石島と小宝島との間の海底には「トカラギャップ」と呼ばれるくぼ地が東西に
延びていて、トカラギャップを境に南北で地層が不連続な状態になっており、境界周辺で
横ずれ断層型の地震が起きやすい状態とのことです。

今後の見通しについて専門家は、「今回のような群発地震は、発生を繰り返しながら継続す
る特徴があるため、今後もしばらく地震活動が続くと見込まれ、注意が必要です」として
います。

トカラ列島近海では2000年10月にマグニチュード(M)5.9、震度5強の地震が発生し、
同日震度5弱も2回観測されています。

専門家は、今回の震源付近では、数年おきに断続的に地震が多発する「群発地震」が起き
ていて、震度5以上の揺れを想定する必要があるとしています。

2.新たな観測調査の開始について

(1) 東北大学らの予兆を探る無人船の観測調査について

内閣府の有識者会議は昨年、複数の巨大地震の発生が「日本海溝と千島海溝がある東北北
部・北海道沖で切迫している」とする想定を発表しました。

北海道沖・東北北部の海底は、東日本大震災で地震が起こらずに歪みが溜まり、巨大地震
が発生しやすい状態ということです。

過去の記録などから、想定される地震規模として、日本海溝の北海道沖でM9.1、千島海溝
の十勝・根室沖でM9.3と予想しています。

これは東日本大震災級の大きさであり、30m級の津波がくる可能性もあるとしています。

この状態であることを受けて、東北大学などは「無人船で予兆を探る観測調査」を4月か
ら開始します。

東北大学の日野亮太教授らは、無人で海底の様子を探るシステムを開発しました。

米ボーイング子会社の無人探査船「ウエーブグライダー」に小型装置を積み込み、海底の
センサーに向けて音波を出しながら、海底プレートの位置の変動を把握するというものです。

海底プレートの位置の変動を長期観測することで、地震の前兆となる異常な動きを探り、
いち早く巨大地震の発生を予測するための取組みです。

初回の4月2日は、北海道根室市沖に探査船を降ろして千島海溝を観測し、南下させて岩
手県沖などの日本海溝を長期観測しながら、5月半ばに宮城県沖で回収する予定です。

2回目は10月にも実施し、以降継続して行う計画となっています。

無人観測船は、機器のエネルギーを太陽電池で賄い、観測コストを10分の1以下に抑えな
がら数か月間も連続で観測できます。

日野教授は「平時のデータを集め、異常の兆候をすぐに観測できるようにしたい」と述べ
ています。

(2) 防災科学技術研究所の海底観測網の整備について

防災科学技術研究所は、南海トラフ巨大地震の発生を瞬時につかむ「南海トラフ海底地震
津波観測網(N-net)」の工事を開始しました。

高知県沖から日向灘にかけて、地震計や津波計を組み込んだ総延長1600キロメートルの光
海底ケーブルで結んだ観測システムを敷設します。

震源により近い「海底で揺れを捉えられる」N-netの構築によって、従来よりも地震なら最
大20秒、津波なら20分ほど早く検知できるとしています。

海底で計測次第、気象庁に伝送することで、緊急地震速報や津波警報に活用できます。

23年度に完成させて、運用を開始する予定です。

各地での地震頻発が気になるところですが、普段からの備えを万全にしつつ、防災・減災
のための新たな取組みにも期待したいですね。

by Hirono

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(2)地震動予測地図 震度6弱以上 各地のリスク
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政府の地震調査委員会は今後30年以内に震度6弱以上の激しい揺れに襲われる確率を示し
た予測地図を公表しています。

自分の住む地域のリスクを把握し、防災対策を取ることが重要です。

予測地図では今後30年以内に震度6弱以上の激しい揺れに襲われる確率が高い場所ほど
「濃い赤色」で、相対的に低い場所を「黄色」で示しています。

巨大地震が想定されている「千島海溝」や「南海トラフ」沿いの太平洋側、首都直下地震
が想定されている関東などで確率が高くなっています。

NHK 21.3.26
https://www3.nhk.or.jp/news/special/saigai/natural-disaster/natural-disaster_10.html
地震本部 21.3.26
https://www.jishin.go.jp/evaluation/seismic_hazard_map/shm_report/shm_report_2020/

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(3)3月の地震活動について
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3月15日の和歌山県北部の地震(M4.6)により最大震度5弱を観測しました。

3月20日の宮城県沖の地震(M6.9)により、最大震度5強を観測しました。この地震により、
負傷者11人、住家一部破損2棟などの被害がありました。

全国で震度3以上を観測した地震の回数は13回で、このうち、最大震度4以上を観測した
地震は6回でした。

日本及びその周辺におけるM4.0以上の地震の回数は84回でした。

気象庁 21.4.8
http://www.jma.go.jp/jma/press/2104/08a/2103jishin.html

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(4)3月の地殻変動
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3月20日に発生した宮城県沖の地震(M6.9、最大震度5強)では、「南方」や「高清水」で
東南東方向に2cmを超える地殻変動が見られるなど、宮城県を中心に広い範囲で地殻変動
が観測されました。

2020年夏頃から紀伊半島西部・四国東部で観測されている、それまでの傾向とは異なる地
殻変動は、最近は鈍化しているように見えます。この変動は、紀伊水道周辺のプレート境
界深部における長期的ゆっくりすべりに起因するものと推定しています。

2019年春頃から四国中部でそれまでの傾向とは異なる地殻変動を観測しています。この変
動は、四国中部周辺のプレート境界深部における長期的ゆっくりすべりに起因するものと
推定しています。

2020年夏頃から九州北部及び九州南部でそれまでの傾向とは異なる地殻変動を観測してい
ます。このうち、九州北部では最近は鈍化しているように見えます。これらの変動は、日
向灘北部及び日向灘南部のプレート境界深部における長期的ゆっくりすべりに起因するも
のと推定しています。

硫黄島では、「硫黄島1」及び「M硫黄島A」では隆起が、「硫黄島2」では南向きの変動
が継続しています。

国土地理院 21.4.8
https://www.gsi.go.jp/WNEW/PRESS-RELEASE/2021-goudou0408.html

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第1位 3月20日 宮城県沖で最大震度5強の地震
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/4103096636389655/
第2位 3月15日 和歌山県北部で最大震度5弱の地震
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/4085723588126960/
第3位 3月16日 茨城県南部で最大震度4の地震
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/4088769521155700/

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