メールマガジン 第121号  

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<メールマガジンSignalNow> 2016年11月11日・第121号
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(1)2分で読める防災コラム 第67回
ミュー粒子による透過調査について
(2)10月の地震活動及び火山活動について
(3)津波、近年は日本とスマトラ集中…400年分析
(4)桜島「数十年以内」大噴火の恐れ 年間マグマ増、東京ドーム9個分

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(1)2分で読める防災コラム 第67回
ミュー粒子による透過調査について
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今号は、東京大学地震研究所が現在、イタリアや英国など7カ国の研
究機関と共同研究している「ミュー粒子による透過調査」について、
ご紹介します。

◆ミュー粒子とは

ミュー粒子(英語名「ミューオン」)は、宇宙から地球に飛んでくる
宇宙線で、12種類の素粒子の1つです。

電子の約200倍の質量を持ち、電子と同じ量の負の電気を帯び、X線を
透過しないような巨大な岩盤も通り抜けます。

透過力は強いものの、物質の密度が高いところや厚いところは、少数
の粒子しか通り抜けられず、逆に、密度が低いところや空洞部分は多
くの素粒子が通り抜けられます。

よって、ミューオンが飛んできた方向と透過する粒子量を検出器で調
べ、測定すれば、その方向にある物体の密度分布がわかるというもの
です。

このミューオンの透過性を利用して、レントゲンのように撮影する手
法を「ミュオグラフィ」と呼びます。

「ミュオグラフィ」技術を使って、火山や建造物などの内部を透視撮
影することが可能となっています。

◆「ミュー粒子による透過調査」の有効性について

これまでは、建物の内部構造や真の耐震性は、「壁を破壊しないとわ
からない」という問題がありましたが、この技術を使うことで、まる
でX線写真のように把握できます。

すでに、火山内部のマグマ調査やピラミッドの調査、東京電力福島第
1原子力発電所の原子炉内部の分析に使われた実績があります。

火山のふもとに検出器を置き、山体を突き抜けたミュー粒子の密度を
計測することで、どこに火道やマグマ溜まりがあるかがわかるとのこ
とです。

2006年に初実証されて以来、世界中の火山で「山体内部に潜むマグマ
の形成を視覚的にとらえる」ことや、2013年6月に噴火した薩摩硫黄
島のマグマの動きを動画として初めて捉えることに成功しています。

これまでは、地震波を使って、火山直下のマグマ溜まりなどを調べて
いましたが、この技術により、より精密に噴火活動を観測でき、噴火
のメカニズムなどが明らかにされていくことが期待されます。

桜島でも、この技術を用いて火山透視を試みる予定です。

そのほか、自然災害や遺跡などの学術研究、老朽化した橋や道路とい
ったインフラの点検への応用なども目指すとしています。

◆ミュオグラフィプロジェクトについて

東大の田中宏幸教授らが中心となって、イタリア国立原子核物理学研
究所や同地球物理学・火山学研究所、英シェフィールド大学、ハンガ
リー科学アカデミーのヴィグナー物理学研究センターなど19の研究機
関が参加します。

現状、火山透過実験に使われる装置は重さが数トンあり、価格も1億
円以上するため、共同研究に参加する機関それぞれが持つ技術やノウ
ハウを持ち寄り、装置の小型・軽量化を進めるとのことです。

田中教授は、低コストで小型の観測装置の開発などに取り組み、「1
台10万円程度になるようにしたい」そうです。

そのようになってくれれば、各住居の内部構造や耐震性判断も、簡単
に、壊すことなく、できるようになるので、期待されますね。
次号もお楽しみに!

[参考]活動的な火山の内部を透視活写
http://www.eri.u-tokyo.ac.jp/2014/03/14/%E7%94%B0%E4%B8%AD%E5%AE%8F%E5%B9%B8%E6%95%99%E6%8E%88%E3%82%89%E3%81%AE%E8%AB%96%E6%96%87%E3%81%8Cnature-communications%E3%81%AB%E6%8E%B2%E8%BC%89/

by Hirono

 

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(2)10月の地震活動及び火山活動について
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10月21日に鳥取県中部でM6.6の地震(最大震度6弱)がありました。
地震活動は減衰傾向がみられますが、継続しています。
この地震により、全壊2棟、負傷者28人等の被害がありました(総務省
消防庁による)。
熊本地震の活動は、全体として引き続き減衰傾向がみられます。
この活動で10月に最大震度3を4回観測しました。
全国で震度3以上を観測した地震の回数は57回、日本及びその周辺に
おけるM4.0以上の地震の回数は96回でした。
阿蘇山では、10月8日に火口周辺警報を発表し、噴火警戒レベル3(入
山規制)に引き上げました。

気象庁 16.11.9
http://www.jma.go.jp/jma/press/1611/09a/1610jishin.html

 

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(3)津波、近年は日本とスマトラ集中…400年分析
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東北大学災害科学国際研究所が11月5日の「世界津波の日」を前に、
過去400年間に世界で起きた津波を分析した報告書を公開しました。
同大は、米国が集計している地震の記録などからM7.5以上と推定される
地震を分析し、1600年以降に発生した津波災害94例を抽出。
津波の高さや到達時間、威力などを計算しました。
津波の高さについては、1600~1969年と、1970年以降の地図を公開し
ました。

読売新聞 16.11.5
http://www.yomiuri.co.jp/science/20161104-OYT1T50093.html
東北大学災害科学国際研究所 16.11.5
http://irides.tohoku.ac.jp/irides-news/20161105/1750

 

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(4)桜島「数十年以内」大噴火の恐れ 年間マグマ増、東京ドーム9個分
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桜島を含む姶良(あいら)カルデラの地下にあるマグマが年間1150万立方
メートル(東京ドーム約9個分に相当)のペースで増えているとの研究結果
を英ブリストル大、京都大のグループが英科学誌の電子版に発表しました。
グループは大正大噴火(1914年)の規模と時期を考慮すると、数十年以内に
桜島で再び大きな噴火が起きる恐れがあるとしています。
大正噴火からは100年余りが経過。桜島では1779年にも大規模な安永噴火
が発生し、大正噴火との間隔は約130年でした。
京大防災研究所の井口正人教授は「マグマの蓄積速度の計算で新たな解析
手法を確立できた」と説明。大規模噴火の切迫性は高いとして、防災計画
の充実が必要と訴えています。

毎日新聞 16.11.3
http://mainichi.jp/articles/20161103/ddp/041/040/017000c
京都大学防災研究所 16.9.26
http://www.dpri.kyoto-u.ac.jp/news/8041/

 

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第1位 津波から命を守る! 津波の避難3原則
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第2位 南海トラフ地震研究最前線 見えてきた海底の動き
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第3位 10月30日、イタリア中部でM6.6の地震
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